【特集】2025年春闘 賃上げ率“5.4%”の衝撃
労働環境改善労働者の権利2025年5月11日
― 声を上げたから、賃金が動いた
2025年春の労使交渉(春闘)で、主要企業の平均賃上げ率が5.4%に到達した――
これは昨年の5.25%を上回り、バブル期以来の歴史的な高水準です。
背景には、物価高騰、深刻な人手不足、そして何よりも労働者が声を上げ続けた現実があります。
ベア(ベースアップ)15,000円前後
大手だけの話じゃない。“動いたのは、現場の声”
一部の大企業では、ベースアップが月額15,000円前後にも及び、
「賃上げは“当たり前”の時代へ」――そんな空気が広がり始めています。
しかし、忘れてはいけません。
この流れをつくったのは、経済でも経営者でもありません。
「私たち労働者の声」こそが、変化の起点だったのです。
賃上げの波に“乗れる現場”と“取り残される現場”
私たちが直面しているのは、次のような現実です。
・組合がある職場では、ベースアップや評価制度の見直しが進んでいる
・組合がない、または機能していない職場では、賃上げの恩恵が及ばないまま据え置かれている
つまり、「声を上げられる職場」には、成果があるということです。
その差は、1年、3年、5年と経つうちに、生活や将来設計に大きな違いを生みます。
組合は“交渉の権利”を持っている唯一の存在
マルエツエクスペリエンス労働組合(ME-UNION)は、
この春、会社に対して正式な要求書を提出し、団体交渉の場を確保しました。
私たちは、次のような内容を重視しています。
・労働に見合った時給・手当の引き上げ
・透明で納得感のある評価制度の導入
・深夜帯や繁忙期に対する公正な待遇改善
そして、これらを実現するためには、「数」と「信頼」の力が必要です。
組合員一人ひとりの存在が、交渉力の源なのです。
最後に:賃上げは、“誰か”がやってくれるものではない
「うちは上がらない」「言っても無駄」――
そんな諦めが、賃金の停滞を生んできました。
でも今は違います。
「言えば変わる」「行動すれば届く」時代が、ようやくやってきたのです。
そしてそれを確かな形にするのが、労働組合の役割です。
マルエツエクスペリエンス労働組合
運営事務局:me.union0703@gmail.com
相談フォーム:https://forms.gle/CG8bmJ4fpuBivK3f9
本記事は、各種報道および公表されている情報をもとに、労働組合の立場から整理・解説したものです。法律や制度の詳細な運用については、厚生労働省などの公的機関による正式な発表やガイドラインをご確認ください。